フリーターは、ネガティブな経歴の方が多いため新卒や、職歴のある方と比べるとどうしても就職活動では不利になってしまい、働くことのできる会社は限られているのも事実です。
そして、フリーターからの正社員就職では、特に能力を必要としない安価な労働力を欲しがるブラック企業にとって格好の人材です。
フリーターの就活では、ブラック企業とマッチングしやすく、入社したらブラックな労働環境だったということも珍しくありません。
ですが、社員のことを考えず、人を使いつぶすような経営を行う会社に正社員で入社するなら、フリーターを続けているほうがはるかにマシです。
ブラックそうな求人しか見つけることができなかったり、面接でブラックそうな雰囲気を感じ取ったり、して諦めかけている人もいるかもしれませんが、だからといって、どうせフリーターからだとブラック企業にしか就職できないからこのまま一生フリーターでも続けよう。と安易に判断すべきではないと考えています。
フリーターからでもはいれる企業のすべてがブラック企業というわけではありません。
本記事では、フリーターからでもブラック体質な企業を避けて、少しでもホワイトカラーな企業を見分けるポイントを解説します。



目次
求人票からブラック企業を見分ける方法
就職活動を行うなら、必ず求人票を確認してからエントリーをするのかを決めるはず。
求人票からブラック企業なのかどうかを見分けることができなければ、思わぬ会社に就職してしまうなんてことにもなりかねません。
このようなミスマッチをなるべく減らすことが就職活動でも重要になってきます。
法律上企業が記載しなければならない募集要項と記入すべき事があります。今回は、フリーターが募集要項の見方やブラック企業を回避するポイントなどをご紹介します。
確認必須の募集要項
- 仕事内容:仕事内容はどのようなものか
- 応募要件:応募に必要な経験や資格が必要か
- 雇用形態:正社員契約なのか
- 給与手当:給与水準や手当など
- その他:勤務時間や休日、福利厚生など
フリーターから就職活動を行う上で、確認しておきたいこれらの募集要項から重要なものを紹介していきます。ブラック仕事内容を確認
どんな仕事をするのかが見えない求人票は要注意です。求人票に記載されている主な仕事内容をよく確認しましょう。求人票だけでは、足りていない情報も多いため、特に企業のコーポレートサイトなどもよくチェックし、照らし合わせ実際の仕事がイメージできる会社かどうかをチェックしましょう。未経験可やルート営業のみと書かれていて、そこから掘り下げた内容が書かれていない場合などは、注意が必要です。
また、あなたに少し専門的な知識やスキルが身についている場合も、注意が必要です。仕事内容が誰でもできる必要スキルの低い単純な仕事しかできない場合もあります。
特にこのようなミスマッチはあなたのスキルアップや経験にならない場合があるため、よく調べるか、仕事内容について気になるようであれば、面接時に質問をすべきポイントでもあります。
もしわかりにくい仕事内容だった場合は、むやみにエントリーしない、内定に応じないといった見極めをしましょう。
求人サイトやハローワークを活用しているのなら、地力でブラック求人か見極める必要があり、書類選考が通過した後に実際の面接で詳細を質問しなければいけないため、欲しい情報を得る機会にたどり着くための時間や労力はとても大きいです。
実際の企業の情報をよく知ってからエントリーしたいようなら、絶対に転職エージェントを活用しましょう。
転職エージェント会社の中には、取り扱う求人票と会社に事前にヒアリングをしているエージェント会社もあるため、かなりの割合でブラック企業が除外され、実際の仕事内容を具体的に聞き出してきれています。
雇用形態を確認してブラック企業か見極めろ
求人サイトやハローワークの求人票の全てが期間の定めのない正社員だけとは限りません。
実は、期間限定の期限付き正社員の契約や、試用期間、契約社員など様々な雇用形態があります。
せっかく脱フリーターを目指すため、あなたが望む雇用形態で就職ができるように、絶対によく確認しましょう。
試用期間があるのはブラックの前兆
正社員契約を結ぶまでの間に、企業が正社員で採用するに値する人材かどうかを見極める期間の事です。
この使用期間中は、正社員雇用ではないため、給料や福利厚生が正社員雇用での待遇と異なります。
正社員なら、厚生年金へ加入したり、社会保険に加入して保険証を発行してもらったりされますが、試用期間中は、正社員と同じ待遇は受けることができません。
悪質な企業は、いつまでも試用期間中を契約社員の扱いとしたままずるずると数年経っても試用期間が過ぎても正社員になることができずに、泣き寝入りとなる場合もあるため要注意です。
フリーターから正社員就職をした僕の実例でお話しします。
僕がアルバイト先で社保に加入していたため、アルバイトを辞めて保険証を返却し、正社員就職先に出勤して、保険証を発行依頼をしてもらう事で福利厚生に加入することができました。
しかし、試用期間中は正社員ではないため、福利厚生を受けることができません。手当が出ない場合がほとんどのため、雇用形態に注意が必要です。
有期雇用と無期雇用
もしも、求人票に有期雇用と書いている場合は余程理由がな限り受けないようにしましょう。契約期間中の社員雇用のため、期間が過ぎると契約が切れ、失業してしまうからです。
本来イメージしている正社員契約は無期雇用のはずです。
うっかり有期雇用の求人へエントリーしてしまうと時間と労力に無駄になるため必ず確認しておきましょう。
IT系は要注意客先常駐勤務の特定派遣エンジニア
IT企業への就職を考える方は特定派遣エンジニアと呼ばれる客先常駐勤務について理解を深める必要があります。
結論から言うとできれば入社をしたくない企業形態です。
おすすめしません。
エンジニアの働き方は大きく分けて2つあります。
- 自社の取引先の会社にエンジニアを派遣する会社
- 自社での受託開発や自社商品開発
客先常駐は多重下請け構造のIT企業です。大手企業が受けた開発案件を中小企業から派遣エンジニアを雇い開発を行う仕組みのため、元請けのIT企業に常駐して元請け企業の仕事をこなします。
なぜ、エンジニアやプログラマーの客先常駐をお勧めしないのかと言うと、昇給や昇進がしにくいからです。
客先に出て働いているため、自分の働きや成果、スキルを会社や上司に伝わらず評価されにくいからです。
どれだけ成果を出したり、働いているつもりでも、適切な評価を受けにくい環境で働きたいと思う方は多くないでしょう。
さらに、案件が多重下請けのため、下流工程にしか携わることができないので、社内でのキャリアアップは望めないです。開発のスキルはある程度身につけることはできても、上流工程に携わることはできないため、のちの転職を考えましょう。
未経験からプログラマーやエンジニアとしてまずは就職したい。
このようなスキルと職歴を身につけたいフリーターであれば、転職を視野に入れて就職前提で就職を考えるのなら派遣エンジニアとしての就職はありだと思います。
関連記事:フリーターから未経験でもプログラマーとして就職するために知っておきたいこと
関連記事:フリーターはプログラミングスクールに通うほうが就職に有利な理由
手当と支給実績でブラック企業を見極めよう
正社員として就職することの大きなメリットが福利厚生などの手当です。
社保完全完備の会社を選びましょう。
その他の手当や制度も会社を選ぶ大きなポイントです。
- 住宅手当
- 育児休暇や産前産後休暇
- 有給休暇
- アニバーサリー休暇
- 社内交流費
- 子育て支援
- 出産祝い金
- フィットネス代支給
などなど、福利厚生は会社によって様々です。ここで確認しておきたいことは、実際の支給実績です。
ブラック企業は、求人票に福利厚生が書かれていても、実際に使えない、認めてくれないブラックな企業がとても多いです。
必ず支給実績を確認しましょう。求人票や、会社のコーポレートサイトに書いてい場合は、会社にとってアピールできない事だと考えましょう。
名ばかりの制度で求人を募るブラック企業には就職しないようにしましょう。
手当が厚くても基本給が低いのは要注意
家族手当、通勤手当、住宅手当、役職手当などの基本給とは別の所得は基準外賃金と呼ばれます。
残業代の計算は、基本給に対しての超過時間で計算されるため、基本給が低ければ、実際の労働で得られる給料が上がらないことになります。
そのため手当が多くても、基本給が低かったり、基本給が上がらなければ、所得は増えにくいことがわかります。
みなし残業は要注意
みなし残業とは、どうせ残業するだろうから先に残業代払っておくね。っていう制度です。約束された残業と捉えても差し支えはありません。
ポジティブに考えれば、残業しなくても残業代が出る制度です。
残業代がちょっとでも出るからブラック企業企業じゃない!と思った方は要注意です。みなし残業代のブラックな例の代表は、教員です。公務員でもみなし残業の時間を超えた残業をしていてもお給料にはなりません。
ここまで酷くは無くても、慢性的に残業が常習化している企業です。残業に対する改善や効率化ができない企業のため、働き方や、文化、社風がブラックな企業の可能性が高いため、注意と覚悟が必要な案件です。
手当が豊富な会社には理由がある
手当が充実しているとエントリー率が高くなります。
手当が充実していると離職率が低くなります。
この2つから考えることができることは、多少ブラックな労働環境であったり、スキルアップできない職場でも応募者を増やすためであったり、辞めにくくなるということ。
ハードな仕事でも、手当があるから辞めづらいという心理にさせることに成功しています。
実は、労働に見合った対価が支払われていなかったり、将来なんの経験にもならない仕事をしている場合が多く、年々辞めにくい環境に陥ります。
最終的に転職を考えたときには遅く、年だけとった市場価値の低い人材となり思うような転職が成功せず、搾取され続ける事になりかねません。
手当が厚い会社には裏があると考えましょう。
裏のある求人には釣られることのないように注意しましょう。
ブラック求人を見分けるポイント
最後に、ブラック企業の求人票を見分けるポイントをご紹介します。
応募者を増やして、就職に疎い人材や、内定に困窮している人材を釣り上げるための餌をブラック企業はあの手この手で振り撒いています。
ブラック企業の求人を見極め、効率的に就職活動を行い、フリーターからのホワイト企業の正社員就職を成功させましょう。
募集要項の確認は想像力と推察力が大切
募集要項から、社風や働き方が見えてきます。
例えば、インセンティブや、昇給が随時とある求人は、かなり実力主義の会社だと考えられます。
その上、未経験歓迎、学歴不問。この求人票からは、求人の入り口を広げ、とにかく採用して、ハードな業務と、結果を出し、順応する正社員が欲しい離職率の高いブラックな会社だと考えられます。
この会社の文化と働き方に望んで入る方は、楽しく仕事ができるでしょう。
しかし、職歴が欲しかったり、ただ正社員で就職したいと考えるフリーターにはブラック企業だと感じる事でしょう。
このように、募集要項からブラック企業かどうかを考えることができます。
同業種の水準や傾向を知る
求人票を比較する事で会社の特徴が浮き彫りになります。
web業界なのに年休100日
企業と取引をするtoB業界なのに、土日出勤の可能性有り
業界平均より想定年収が低い
手当が著しく多い
手当が全くない
など、業界という視点で相場や基準を知ることで、異常な条件の会社に搾取される未来を回避できます。
会社概要やコーポレートサイトを要チェック
必ずコーポレートサイト(企業のサイト)や、会社名の評判などを調べるようにしましょう。
自社のサイトやメディアを使って会社の取り組みや働き方、労働環境などを積極的にアピールしているかどうかを確認しましょう。
コーポレートサイトでの発信を怠っている会社は求人する気がない、もしくはリサーチ能力の低い人材を採用して入社後にこき使う様な会社です。
いずれにせよ、コーポレートサイトなどで、会社のリサーチを入念にすることで、いい会社なら入社意欲も高まり、企業研究をしたことで、志望動機なども明確になり、うまくアピールすることができます!
まとめ
自力で就活を行う場合は求人票を見極めなければいけません。
しかし、ブラック企業を求人票のみから見極めることは就活のプロでも困難です。
ですが、なるべく自分で判断ができるように、多く当てはまると要注意な項目をまとめてみました。
- 仕事の詳細が不明瞭
- 年間休日が100日以下
- 勤務時間が裁量労働制
- 残業時間の記載がない
- 年収300万円〜800万円など年収の振り幅が広すぎる
- 感情論や 精神論アピールがすごい
- 求人掲載日が前1年以上も前
- コーポレートサイトや求人票で社員旅行の写真を押し出している
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